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イタチとテンの違いとは?それぞれの見分け方と駆除方法

害獣対策を効果的に行うには、今いる害獣の種類を見定めるのが重要とされています。なぜなら害獣ごとに生態や習性は異なり、適した方法でなければ対策をしても無駄になる可能性があるからです。しかし害獣の種類を特定するには知識が必要です。

特にイタチとテンは見た目もそっくりなだけでなく、同じイタチ科の動物なので特徴も似通っています。

当記事ではイタチとテンの違いと見分け方、駆除方法をご紹介します。

イタチとテンの違い 特徴

イタチの特徴

オスメス
体長28〜39cm25〜31cm
体重650〜820g360〜430g
体毛の色夏は茶褐色冬は黄色同じ
足跡5本指大きさは2〜3cm同じ

イタチには様々な種類がいますが、害獣として有名なのはチョウセンイタチです。

イタチはテンに比べると一回りほど小柄で、毛皮の色も異なります。3〜5月に交尾をし、6〜8月に出産をします。オスの出産は年に1回ですがイタチは一夫多妻制で、オスは複数のメスと交尾します。子どもの数は3〜5匹です。

テンの特徴

体重40〜45cm
体長1〜1.5kg
体毛の色夏は明るい褐色、頭部は黒冬は明るい黄褐色、頭部は白
足跡5本指大きさは3〜4cm

テンは夏冬で毛色が変わりますが、冬に黄色くなる個体をキテン、冬でも褐色の個体をスステンと呼びます。スステンはキテンに比べるとスリムな体型をしています。

繁殖期は7〜8月です。着床遅延の後、翌年の4〜5月に1〜4匹の子どもを出産します。イタチとは出産時期が違うので、春に子どもを連れていたらテンかもしれません。

イタチとテンの違い 住処

イタチの住処

ニホンイタチが野山に住む一方、チョウセンイタチは平野部や川沿い、田畑や住宅地にも出没します。そのため家の中に住み着くイタチは、大半がチョウセンイタチです。

イタチは西日本を中心に生息しており、東日本ではあまり見かけません。換気扇や屋根の隙間から侵入し、暗くて温かい屋根裏や床下に巣を作る場合が多いです。

テンの住処

テンは本州、四国、九州に分布しています。これらの地域でイタチのような害獣を見かけたらテンかもしれません。

テンは樹上生活を送るため、樹木があれば民家の近くにも出没します。猫とほぼ同じ体長なのに体重が3分の1と身軽なので、閉め忘れた窓から入ってくることもあります。

家の中では屋根裏や床下に営巣します。イタチと同様の被害を与えますが、テンには臭腺がないので臭いは控えめです。

イタチとテンの違い エサとフン

イタチのエサとフン

イタチは雑食性ですが、昆虫や小動物といった肉系のエサを好みます。他には爬虫類や両生類、小鳥なども食べますが、果実も好きで家庭菜園や果樹園の作物が被害に遭う例もあります。

フンは細い形で6mm〜1cmほどの長さです。色は黒っぽく、動物の毛や果実の種子が混じっています。臭腺があるためイタチのフンの方が、テンのフンより臭いが強烈です。

テンのエサとフン

テンもイタチと同じく雑食性で、主にネズミ、小鳥、両生類、爬虫類、昆虫、マタタビや柿などの果実を食べます。ニワトリを襲うこともあるので鶏舎のある家は要注意です。

テンはイタチよりも大柄なため、フンの量も多い傾向があります。大きさは約1cmほどで細長く、水っぽいフンです。種子が混ざったフンで色は茶色いですが、テンには臭腺がないので臭いはイタチより少し弱いです。

イタチ・テンの対策方法

イタチ・テンは鳥獣保護管理法の対象動物です。無許可での捕獲や殺傷は禁じられており、一般人ができる駆除は追い出しのみです。

鳥獣保護管理法に違反して野生の鳥獣を捕獲した場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。(※1)

光を使って追い出す

イタチ・テンは暗い場所を好む夜行性の動物なので、光を利用した駆除法も有効です。強い光を当てられたイタチ・テンは驚き、その場から逃げ出します。特に点滅する光や赤い色が苦手です。

光を使った駆除の方法は簡単で、巣の位置を特定したらそこにライトを設置するだけです。イタチ・テン用の防獣ライトも販売されていますが、センサーライトやイルミネーションでも代用可能です。

臭いを使って追い出す

イタチ・テンは鋭い嗅覚を持っているため、光だけでなく臭いにも敏感です。イタチ・テンが嫌がる臭いは以下の通りです。

  • 木酢液
  • 漂白剤
  • トウガラシやニンニク

どれもホームセンターやドラッグストアで購入可能です。これらの臭いを布などに染み込ませ、トレーに載せて設置します。出入口の近くに置くとイタチ・テンが外へ出られなくなってしまうので、設置場所には注意してください。

燻煙剤を使って追い出す

イタチが屋根裏のどこにいるか分からない場合、広範囲に効く燻煙剤が効果的です。燻煙剤にはイタチ・テンが嫌う臭いが配合されており、大量の煙で家の中から追い出せます。また、燻煙剤には殺傷能力がないので、法律違反の心配をせず使用ができます。

ただし隙間から煙が漏れると効果が半減したり、臭いが薄れるとイタチ・テンが戻ってくる可能性があるなどのデメリットもあります。

まとめ

イタチ・テンの違いと見分け方、駆除方法について解説しました。イタチとテンは見た目こそそっくりですが、それぞれの特徴を知っておけばいざという時に見分けられます。

イタチとテンは人体や建物に被害を与える害獣であり、対策をしなければ被害は増える一方です。追い出すだけでは根本的解決にはならないので、必ず侵入経路を塞いでください。それでも被害が続くならば、専門業者への駆除依頼をおすすめします。

(※1)引用元:野生鳥獣の違法捕獲の防止(環境省)

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野生鳥獣の違法捕獲の防止 || 野生鳥獣の保護及び管理[環境省]
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