ネズミの駆除に使う道具はさまざまな種類がありますが、その中でも駆除エサは最も手軽な部類に入ると言えるでしょう。
・ホームセンターで購入可能
・安価
・市販の駆除グッズの中では効果が出やすい
上記の理由から、自力での駆除を行う場合には使用する人は多いのではないでしょうか。
しかし、そんな駆除エサでも対象となるネズミに合ったエサを的確な場所に設置しないければ、せっかくの効果は薄まってしまいます。
ここでは駆除エサの選び方と使用方法のポイントを紹介します。
駆除エサの選び方
ネズミ用の駆除エサと言ってもその種類は色々とありますが、大まかに2つのタイプに分けられます。どのように駆除したいかによって選んでください。
急性毒タイプ
素早い効き目を求めるならば、急性毒タイプの殺鼠剤がおすすめです。
急性毒系で最も使用されているリン化亜鉛は特に強力で、ひと口食べただけでネズミは死にます。
しかし、即効性があるということはそれだけ強力な毒があるということです。ペットや子どもの誤食には細心の注意を払ってください。
また、蓄積毒に比べてネズミの食いつきが良くない傾向にあります。
蓄積毒タイプ
即効性の高い急性毒に対して、弱い毒を少しずつ食べさせて駆除するのが蓄積毒タイプ。
毒性が弱いので、ネズミよりも身体の大きな人間の子どもやペットが誤食しても、何度も食べない限りは致死量に達することはありません。
効果が出るまで5日〜7日ほど。毒の効果で動きが鈍り、自然な死を装って駆除できるので他のネズミが警戒しにくいメリットがあります。
さらに、投げ込み式とトレイ式の2つに分類できます。
投げ込み式
ネズミがいる場所に向かって、投げ込んで使用するタイプの駆除エサです。投げるだけなのでネズミに遭遇せずに済みますが、コントロールが難しいので狙った場所への設置は難しいでしょう。
ただし、物理的に人間が入り込めない狭い場所にも駆除エサを設置できるのは、トレイ式にはないメリットです。
屋根裏などネズミの行動範囲は、ほこりが多くアレルギーの症状が出てしまう人もいます。そのため、アレルギーのある人に適したタイプです。
トレイ式
付属のトレイにエサを載せてネズミの出現場所に置くというのが設置方法なので、投げ込み式に比べると細かい位置の調整が簡単で、ネズミの好物を混ぜやすいという特徴を持っています。
人間の生活スペースに設置するのに向いています。
駆除エサの効果的な使用方法
駆除エサの種類を解説した次は、その効果的な使用方法についてです。殺鼠剤の効果を最大限発揮させるため、気をつけるべき点は以下の3つです。
無毒の餌と混ぜる
ネズミは非常に警戒心が強い生き物なので、行動範囲にただエサを設置するだけでは効果は期待できません。
いつもの場所でないところにある日突然エサが出現すると逆効果です。
まずは無毒のエサを置き、慣れてきたら殺鼠剤入りのエサを設置しましょう。
その他の工夫として、ネズミの食害にあった食べ物をエサに混ぜる、ごま油を垂らして食いつきを良くするなどの方法があります。
人の匂いがついてしまうので、エサには直接触らないようにしましょう。
他の駆除グッズとの併用
単体でも効果のある駆除エサですが、他の駆除グッズと組み合わせることで更なる効果を期待できます。
たとえば、ネズミの通り道に粘着シートを敷きその近くに駆除エサを置くと、毒で弱ったネズミを粘着シートで捕まえられます。粘着シートのおかげで死骸回収がしやすいのがメリットです。
天井裏などに住むネズミの中にはスーパーラットという毒物耐性のあるネズミも存在します。
そのため、他の駆除グッズと組み合わせることでエサだけでは駆除が難しいスーパーラットにも対応ができます。
整理整頓の徹底
整理整頓はエサを使った駆除において、とても効果的です。
エサがなくなればネズミは毒入りエサを食べざるをえなくなるので、ネズミを駆除できる確率が更に上がるからです。
害獣であるネズミは、清潔な場所には住めません。整理整頓の行き届いた家には、ネズミのエサや巣の材料となるものが落ちていないのです。
●食品は密閉できる容器に入れ、冷蔵庫や戸棚の中にしまう
●生ゴミはその日のうちにビニール袋に入れ、ゴミ出しを忘れない
●紙類や綿を含む布類、木材、ダンボールなど、巣材となりうるものはこまめに処分し常に整理整頓しておく
これらがエサや巣材をなくすコツです。
まとめ
ネズミの駆除エサには急性毒、蓄積毒の2タイプがあり、更に投げ込み式とトレイ式があります。
これらのエサを効果的に使うには、まずは無毒のエサで油断させ他の駆除グッズと併用して駆除をします。
そして、整理整頓を徹底することでネズミのエサをなくし、駆除した後も新たに侵入されにくい家をつくることが可能なのです。
体の小さなネズミは大きな被害をもたらします。早急に駆除をして、穏やかな生活を取り戻しましょう。