コウモリ避けに超音波発生装置が有効だと思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、コウモリを追い出すために超音波発生装置を使用するにはコツがあります。
本記事では、超音波発生装置の有効な使い方について解説します。
超音波発生器はコウモリに有効なの?
超音波を使ったコウモリ駆除には、諸説があります。超音波がコウモリ駆除に役立つという意見と、コウモリには超音波が効かないという意見です。科学的な実験結果から見ても、コウモリに対して超音波が効くかどうかは、はっきりしていないのが実情です。
コウモリは、自ら超音波を発しながら飛行します。発した超音波が跳ね返ってくる反響音で障害物を認識していますが、自分の周波数と同じ超音波が乱れ飛んでいる場合は、周波数を変えることができます。そのため、一時的にはコウモリを混乱させることができますが、慣れてくると効果がありません。
そのような調査結果から、コウモリに超音波は一時的に効くが、時間が経つと効果が薄れてしまいます。
コウモリが使う超音波とは?
コウモリは、エコーロケーション(反響定位)と呼ばれる能力を使って暗闇でも自由に飛ぶことができます。エコーロケーションをコウモリの他にもイルカが使っていますが、自然界で活用している動物は少数です。エコーロケーションを利用する動物は聴覚が非常に発達しており、低周波や高周波の音でもしっかりと聞き取ることができます。
超音波とは、2万Hz以上の音のことを言います。人間が聞き取ることができる周波数は20〜2万Hzなので、コウモリが発している音は非常に高周波です。また、超音波はまっすぐに進むという特徴があります。今いる地点から超音波を発して、障害物に当たって跳ね返ってくる音を聞き取りながら自分の位置を把握しているのです。
コウモリから住みつかれることによる弊害
コウモリが住みつくことによる影響は以下の通りです。
- 糞害
- ダニやノミの増加
- 騒音被害
- 感染症への感染
糞害
コウモリは1日に何度も排泄を行います。多い時は1日に5回以上もするので不衛生です。排泄された糞は蓄積されていき、時間が経つとカビが生えます。カビは胞子となって空気中を舞い、吸い込むと肺炎などの健康的影響を及ぼします。
また、コウモリは集団で生活する生き物です。家の屋根裏などに集団で住みつくと、大量の糞が溜まります。大量のコウモリの糞によって天井の資材が腐る原因になるので、注意が必要です。
ダニやノミの増加
コウモリが住みつくと、ダニやノミが増加します。コウモリの体についているダニやノミが家の中にまで侵入してくるので、ペットや人間に被害をもたらすため危険です。ダニやノミはコウモリの糞にも集まるので、病原菌をたくさん付着させます。ダニ、ノミから噛まれて痒くなる被害の他にも、病気に感染してしまうリスクもあるので注意しましょう。
騒音被害
コウモリは夜行性の動物です。夜になると活発に活動するため、鳴き声や羽音などの騒音が目立ちます。コウモリの鳴き声はネズミと似ており、キーキーといった甲高い音で鳴きます。ネズミかと思ったらコウモリだった、というケースも珍しくありません。
また、コウモリは狭い所にも入り込んで住処にすることがあります。そのため、コウモリが住み着くと羽音や物音が目立ちます。
コウモリによる騒音被害でストレスが溜まったり睡眠不足になったりと、体調を崩してしまうこともあるので早めに駆除をしましょう。
感染症への感染
コウモリはたくさんの病原菌を保有しています。狂犬病やSARSなどは重症化すると危険な状態となるので、気を付けなければいけません。狂犬病は、感染すると致死率が非常に高いので危険な病気です。
コウモリに噛まれたり引っ掻かれたりすることで感染するので、コウモリを見かけても絶対に素手では触れないようにしてください。また、糞に生えたカビの胞子を吸い込むことで肺炎になるおそれもあります。肺炎になって呼吸が苦しくなり、重症化すると呼吸困難になる場合もあるので非常に危険です。
超音波を使った駆除方法
超音波を使ってコウモリを駆除する場合は、周波数を定期的に変えながら行う方法がおすすめです。コウモリは自分が発する超音波の周波数と異なる周波数の音を感知すると、自分が発する周波数を変えることができます。そのため、一定の周波数を流し続けてもコウモリが自分の周波数を調整するのであまり効果がありません。意図的に超音波の周波数を変えることで、コウモリは混乱して居心地が悪くなります。その結果、その場所に居づらくなり住処を出ていくことにつながるのです。
まとめ
コウモリは自ら超音波を発しているので、コウモリ避けに超音波を使うにはコツがあります。効果的に超音波で駆除するには、周波数を定期的に変えることです。コウモリは自分が発する周波数と異なる周波数があると、自分の周波数を変えることができます。そのため、一定の周波数を流してもコウモリにはあまり効果がありません。
コウモリが住みつくことで、さまざまな影響が出ます。コウモリは、民家の屋根裏などに住みつくことが多く、糞害や感染症のリスクを持ち運ぶ害獣です。コウモリを見つけたら早期に駆除をし、被害が拡大しないようにしましょう。