アライグマ

アライグマには天敵がいない?駆除・対策の必要性を解説

アライグマは、森や雑木林などの木々が生い茂っている場所に潜んでいるイメージが強いかもしれませんが、現代では都市部でも多く見かけられます。アライグマの適応能力は非常に高く、時代の経過と共に生活スタイルを変化させる害獣です。

本記事では、都市部でのアライグマの天敵について詳しく解説します。

アライグマの駆除や対策の必要性についても紹介していますので、参考にしてください。

アライグマの天敵

アライグマの天敵は以下の通りです。

  • オオカミ
  • ピューマ
  • クマ
  • フクロウ
  • ワシ

アライグマには多くの天敵がいます。しかし、日本にはオオカミやピューマは生息していません。クマも肉食のイメージが強いですが、餌が不足しているということもあって現在では草食系の食事が中心です。そのため、アライグマにとって天敵となるのは、フクロウ、鷹、ワシなどです。鋭い爪とくちばしを持っている猛禽類は、アライグマにとって一番の天敵です。

普段地上で生活しているアライグマにとって空中から襲いかかられると避けることが難しいので、一番の天敵といえます。猛禽類から狙われるのは、体の小さなアライグマの子供です。大人のアライグマは体も大きく力もあるため襲われても振り切ることができますが、子供は逃げられません。鋭い爪とくちばしで掴まれると、そのまま食べられてしまいます。

都市部にいるアライグマの天敵

アライグマの天敵には鷹やワシがいる一方で、現在の日本の都市部ではアライグマの天敵は存在しないという説も出ています。なぜなら、アライグマは前述した天敵から逃れるために都市部で生活するようになったからです。ビルや住宅街が立ち並ぶ都市部には、猛禽類などの捕食者も近付きません。そのため、都市部はアライグマにとって天敵が少ない環境なのです。

しかし、都市部に生息しているアライグマにも天敵はいます。都市部で生活している人間です。人間はアライグマを見つけると駆除しようとします。住宅の屋根裏などに侵入されると、さまざまな被害が出るので害獣として扱われているためです。車や電車などで跳ねられることもあり、アライグマにとって都市部での生活は決して安心できるものでもないのです。

アライグマによる弊害

アライグマは家に侵入すると、さまざまな弊害をもたらします。主な弊害は以下の通りです。

  • 病原菌の媒介
  • 糞害
  • 騒音
  • 家屋の破損
  • 農作物などの食害

病原菌の媒介

アライグマはたくさんの病原菌を保有しています。アライグマから感染するリスクがある病気は、狂犬病、SFTS、レプトスピラ症などです。これらの病気は、アライグマが原因で感染します。中でも狂犬病は、感染すると致死率が極めて高い感染症です。完治する可能性は低く、後遺症が残ることがほとんどです。

アライグマを見つけても、感染症にかかる可能性があるので素手では絶対に触れないようにしましょう。

糞害

アライグマには「ため糞」と呼ばれる習性があります。ため糞とは同じ場所で糞をすることで、一箇所に糞が蓄積していきます。たまった糞は時間が経つと腐敗し、カビや雑菌が繁殖するので非常に不衛生です。また、腐って天井や床が抜ける被害も出ます。

アライグマの糞害は放っておくと大変危険ですので、早急に処理しましょう。

騒音

アライグマの体長は害獣の中でも大きな方なので、天井や床下などに侵入されると物音が目立ちます。「ガタゴト」というような足音が聞こえてくることが多いです。アライグマは夜行性なので、夜になると物音で眠れずストレスとなる被害も出ています。

家屋の破損

アライグマは手先が非常に器用です。侵入口が単純な作りであれば、簡単に破られてしまいます。おりの中からでも鍵を外して脱走するほど、アライグマの手先は非常に器用なのです。

天井裏や屋根裏に侵入したアライグマは、断熱材を食いちぎって巣を作ります。断熱材は寒さをしのげるため、アライグマにとっては貴重な巣の材料です。一旦巣を作られてしまうと、なかなか追い出すことができません。また、住み着かれて出産する数も一気に増えるので、騒音や糞害のトラブルも深刻になります。

農作物などの食害

アライグマによる農作物の食害は、2011年頃からほぼ横ばいで被害が出続けています。被害が減らない理由は、アライグマの環境への適応能力の高さと学習能力の高さにあります。アライグマは、一度餌場を覚えると何度もやってきて食べていくのです。エサが無いと分かれば、環境を変えてエサを求めて移動をくり返します。アライグマの適応能力の高さが農作物の食害につながっているのです。

アライグマの駆除・対策の必要性

アライグマはさまざまな弊害を引き起こすので、害獣として扱われています。昔はペットとして飼われていましたが、手先の器用なアライグマはゲージから脱走して野生化しました。野生化したアライグマは、餌を求めて農作物を食い荒らしたり雨風をしのぐために住居に侵入したりするようになりました。かつてはペットとして飼われていたアライグマでしたが、今は人間の生活に影響を及ぼすようになっているのです。

アライグマはかわいらしい見た目からは想像ができないほど、凶暴で攻撃的な性格をしています。触れれば病気への感染のリスクもあるので、駆除と対策を徹底して行う必要があるのです。

まとめ

アライグマの天敵は猛禽類などです。アライグマを都市部でも多く見かけるようになった今は、天敵は猛禽類ではなく人間になりました。人間の生活に影響を及ぼすアライグマは、害獣として扱われており駆除の対象となっています。アライグマにとって都市部での生活は決して安心とは言い難いかもしれません。

しかし、人間の生活に影響を及ぼしている以上駆除と対策をしっかりと行う必要があります。アライグマから感染する「狂犬病」という病気は、致死率が極めて高く、治っても後遺症が残る可能性があります。アライグマは命に関わる病気も媒介しているため、駆除しなければならないのです。

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