あなたはコウモリの鳴き声を聞いたことがありますか？「キィキィ」や「ジィジィ」といった音が聞こえてきた場合、コウモリが近くにいるかもしれません。コウモリは、普段は人間の耳に聞こえる音で鳴くことはありません。ですが、身の危険を感じた時は人間の耳にも聞こえる音で鳴くことがあります。今回は、コウモリの鳴き声について詳しく解説していきます。
コウモリの鳴き声は聞こえない？
普段、コウモリの鳴き声は人間の耳では聞き取る事ができません。コウモリは「エコーロケーション（反響定位）」と呼ばれる能力を使うことで、暗闇でも飛び回ることができます。エコーロケーションは、人間には聞こえない高周波の鳴き声を出し反響音で周囲の状況を把握する能力のことです。コウモリのエコーロケーションは非常に精度が高く、入り組んだ森の中でも障害物にぶつからず正確に飛行することができます。コウモリは視力が発達していない代わりに聴力が発達しているのです。コウモリの耳は複雑な構造をしており、自分で発した高周波の音を繊細に聞き取ることができます。常に鳴き声を出しながら飛んでいますが鳴き声が高周波のため、人間の耳では音を聞くことはできません。
コウモリの鳴き声に似ている他の害獣
コウモリの鳴き声に似ている動物にはネズミがいます。ネズミは甲高い声で「キーキー」と鳴くことがありますが、この鳴き声がコウモリにそっくりなのです。コウモリは、普段は人間の耳でも聞き取れるような声では鳴きませんが、身の危険を感じるとネズミの鳴き声に似たような声で鳴きます。コウモリも「キーキー」といった声を出すので、ネズミと間違えやすいのです。
コウモリとネズミの鳴き声の見分け方
コウモリとネズミは鳴き声が非常に似ていますが、両者の特徴や見分け方についてご紹介していきます。
ネズミの鳴き声の特徴 見分け方
一般的にネズミは「チューチュー」と鳴くと例えられていますが、実際は「キーキー」といった感じの鳴き声で鳴きます。また、鳴き声が聞こえてくる場所にもよりますが、屋根裏から聞こえてくる場合は鳴き声以外の音にも耳を澄ませてみてください。ネズミの場合は、鳴き声と一緒に「トットットット」といった足音も聞こえてくるはずです。また、足音以外にも「ガリガリ」と木材をかじるような音も聞こえてきます。ネズミの歯は一生伸び続けるため、手当たり次第何でもかじる習性があります。かじることによって、歯が伸びすぎることを防いでいるのです。これはネズミの本能なので、ネズミが近くに潜んでいる場合は必ず何かをかじる音が聞こえてきます。
コウモリの鳴き声の特徴 見分け方
コウモリの鳴き声は「キーキー」といったネズミと似ているため、鳴き声だけでの判別は非常に難しいです。また、普段は人間の耳では聞き取ることができない音で鳴くため、鳴き声を聞く機会が少ないという点も比較がしづらい理由です。「キーキー」といった鳴き声が聞こえてきたら、鳴き声以外の音にも耳を澄ませて判別しましょう。コウモリの場合は、鳴き声と一緒に「バサバサ」という羽音も聞こえてくるはずです。また、コウモリの特徴として夜行性であるということも判別材料になります。コウモリは日中暗い所で休んでいることが多いので、日中鳴き声が聞こえてくる場合はネズミの可能性が高いです。鳴き声が聞こえてくる場所にもよりますが、日中コウモリが鳴くことは珍しいので参考にしてください。
コウモリの鳴き声がうるさかったら
どうしてもコウモリの鳴き声がうるさい場合は、追い出しを検討しましょう。コウモリには匂いで刺激して追い出す方法がおすすめです。コウモリはミント系の香りが苦手です。中でもハッカ油を活用した追い出し方法がコウモリにとっては非常に有効です。ハッカ油は自分でも簡単に作ることができるので、ぜひ作ってみてください。また、コウモリは夜行性であるため光を使って追い出す方法も有効です。コウモリが潜んでいる場所にセンサー式のライトを設置しておくだけで、簡単に追い出すことができます。追い出し作業が終わったら、コウモリがまた同じ場所に戻ってこないように進入口をしっかりと塞いでおきましょう。コウモリは一度住処を見つけると、追い出されてもまた同じ場所に戻ってくることがあります。侵入口をしっかりと塞ぐことを忘れないようにしてください。
まとめ
コウモリの鳴き声は普段人間の耳では聞き取ることができません。鳴き声を常に発しながら周囲の状況を把握する「エコーロケーション」という能力を使っていますが、人間の耳では聞き取ることができないほど高周波です。ネズミの鳴き声と非常に似ているという一面もあり、鳴き声だけで判別することは難しいです。そのため、鳴き声以外の音で判別をしましょう。コウモリは鳴き声と共に羽音が、ネズミは鳴き声と共に足音とかじる音が聞こえてくるはずです。両者とも鳴き声が似ており、判別が難しいかもしれませんが参考にしてみてください。
